中学受験

sakura地域の公立中学校離れと相まって、私立もしくは公立の中高一貫校を目指す家庭が増加しています(約20%)。SAPIX、日能研、四谷大塚をはじめ各種塾によるカラーの違いが最も大きい受験層です。
一番気をつけたいのは、中学受験で燃え尽きてしまったり、中学に入ってからなかなか学校についていけなかったりして、実は半分ぐらいの生徒が入学後平均点の半分ぐらいしか取れていないということです。
つまり大学受験の実績は、がんばり続けられる半分の生徒と外部から高校受験を経て入ってくる生徒に支えられているという事です。

言える事は、もし大学受験を重視するならば、中学受験が全てではないという事です。地方の公立高校で偏差値40しかない生徒でもやり方を間違えなければ早慶レベルなら十分合格する力がつきます。従って、中学受験はチャレンジというつもりで明るく取り組んでみたらいかがでしょうか?

また、4,5年生の勉強を始める子供たちの精神年齢に比してなかなか知的にはハードなことが要求されます。そのギャップを一人一人に関して見極めながら進めると良いでしょう。子供はお父さん、お母さん大好きですから、認めてもらおうと一生懸命ついてきます。至らないところだけでなく、たくさんほめてあげてください!

sakura











・国語

まず漢字の読み書きをしっかりやりましょう。せっかくですので、読みやすい字を書くように訓練すれば一生モノです。それと並行して、慣用句、ことわざ、故事成語、熟語などの語彙的な知識や文法も早くから身につけておくと有利です。本を読むのが好きになればおのずと語彙の力はついてきます。

文章読解は、説明文でも物語文でも、まずその文章の中に入り込めるかどうかが大事です。文字を追っているだけ出で中身が理解できない生徒も散見されます。このような場合は、問題文の大体の理解ができるよう、ハードルを下げて取り組みます。最初は問題の正誤にこだわりすぎないほうが良いと思います。

説明文では、筆者の意見はAなのか、Bなのか、Aを疑っているのか、新たにCの意見を提出しているのか、がわかるかどうかが肝心です。一緒に読みながら、要旨を口頭で言わせたり、簡単に書かせてまとめさせると効果的です。

物語文では、よく言われるように、「いつ、どこで、誰が、何をして、どう思ったか」を正確に把握することに尽きます。その方法として、登場人物に○をつける、誰のせりふなのか書き込む、などの工夫ができるでしょう。

・算数

中学受験で最もハードルが高い科目です。配点が高く差のつきやすい科目でもあります。

まず、毎日何らかの計算問題をドリルとして解き、数字・式の処理に慣れましょう。また意外に落とし穴になっているのが問題文が把握しきれていないという事です。「何が起きているのか」問題の状況が全部理解できていないまま解くことは不可能です。特に典型的でない長めの問題文のものは、慎重に読み、必要ならば全部図で表現してからスタートすると良いでしょう。

併行して各分野の基本的な概念と典型的な問題の理解を固めます。類題をいくつも与え、数字を変化させたりしたあとに、少しずつ複雑なものに取り組みます。ひとつの分野、あるいはその中のひとつの事項がわからないと焦ってしまいそこにこだわってしまう事がよくありますが、「いずれは腑におちるだろう」と思って先に進む事も大事です。「数学的な感覚」の発達が進めば後に理解できるはずです。

問題の内容に集中して取り組むあまり中途の処理や答え方でケアレスミス多くなるのもこの科目。不安を感じたら確かめ処理、解答していきましょう。特に、解答欄に数を書き込む段になってから、「求められているのはミカンの値段なのか、リンゴの値段なのか」、「分速なのか時速なのか」、もう一度確認して記入するクセをつけましょう。

・社会

中学受験のメリットをあげる場合に、中学に入ってからの社会、理科の学習が容易になり英語・数学により集中して時間を充てられるという事があります。

この科目は、何といってもこの社会、世の中を紹介する科目で、人生で初めていろんな地域や、過去の人物、社会の仕組みなどを学ぶのですから、暗記だけに頼らずに、実生活に結び付けて生徒に好きになってもらうことが一番です。親子でニュースを見るのも良いでしょう。生徒が、「この人たちはプラカードを持ってなんで行進しているの?」などと関心を持ってくれた時には、調べてでも少し詳しくお話して、生徒と議論すると良いと思います。関心を持つことが力が伸びる一番のスパイスだからです。

地理はすべての地名や産業や数字はとても覚え切れませんから、覚えやすいもの、メジャーなものを確実に覚えて、残りはテストや問題集で間違ったものをひとつずつインプットしておきましょう。

歴史はまずストーリーを頭の中に組み立てましょう。知識についての考え方は地理と同じです。

公民分野は最も点が取りやすいと思います。基本的な教科書を一冊マスターしておけば、あとは時事問題のチェックで大丈夫でしょう。

記述に関しても、出るものがある程度決まっているので、基本的な論点をおさえたあとに、日頃からの「?」を大切にして、推理できるようになると良いと思います。

・理科

生物・地学の分野は覚えることが多いです。特に生物の昆虫の生態や植物の分類などは関心がなければ覚えにくいかもしれません。やはり主要なものを語呂合わせなどで覚えたら、その他のものは「理科ノート」を作って図鑑を見ながら自分だけの秘密のノートを工夫してまとめてみましょう。

物理・化学の分野は、まず原理をきちんと理解すること。そしてそれを使えるように問題演習を算数のようにこなす必要があります。たとえば、「てこ」で出てくる、おもりの重さ×支点からの距離でつりあう、というルールも、実際に類題を何題も解いて、いかに「使う」かを習得する必要があります。

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